Red Chrysanthemum Side Red Chrysanthemum Side
エル・ビト
Andalusian trad.
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竹田賢一(大正琴)、小山哲人(bass)、石渡明廣(guitar)、久下恵生(drums)、工藤冬里(piano)、時岡秀雄(alto saxophone)、Rorie(vocal)

 アンダルシア地方に発し、スペインで最も有名な民謡。“ビト”は舞曲の名称で、典型的な“ミの旋法”<浜田滋郎『フラメンコの歴史』参照>の曲だ。



 コンエル ビトビトビト
 コンエル ビトビト (繰り返し)

あんまりおれを見ないでくれ
 娘さん
そんなにみつめられると
おれは骨抜きになって
気が遠くなってしまう

お前がどんなにすばしこくたって
あの娘をつかまえられやしない
山道を走り出した牝山羊なんかに
誰も追いつくことができるものか

 誰もが知っている歌には、当然のことながら数多くの替え歌がある。“表現の自由”など存在しない独裁政権下では、殊の外この替え歌の技術は発達する。江波戸昭によると(『世界の民謡をたずねて』)、ウルグァイで1963年に刊行された『スペインの新しいレジスタンス歌集』に裁判官のビト<(El vito de juez)>が収録されているという。1956年に反フランコ運動の廉で罪を着せられた青年達の裁判に抗議したものだ。

コンエル ビトビトビト ビトで

 おれは死んじまう
 これじゃたまらない
 アレハンドロ・ガルシア・ゴメスなんて
 見かけだおしの裁判官どのよ

法廷に並んでいるのは
 恥知らずばかり
 判決を言い渡す前に
 陰でこそこそやる奴ばかり

アレハンドロ お前は気狂いだ
 お前はお前のしたことが
 わかるかい お前は無実の者を
 8人も罰したのだ
 給金を上げてもらうために


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